友達づくりがすべての第一歩。
韓国の釜山出身のキムさんは、憧れの法律関係の仕事に就くため、日本の大学に留学し、法学を学ぶことを選びました。高校時代から日本語を専攻していたとのことで、日本語でのインタビューにもすんなりと答えてくれました。
法学を学ぶために日本へ
法学に興味を持ったきっかけをたずねると「小中学生のころ、地元をPRするボランティア活動で国際弁護士に取材をして、かっこいいなぁ……と思いました」とのこと。また、人権派弁護士を描いた『弁護人』という映画を観て、人々の生活をよくする弁護士の仕事もあるのだと知ったといいます。しかし、韓国にはロースクールはあるものの、日本でいう「大学の法学部」は、ないとのこと。お父様が日本との貿易関係の仕事に携わっていることも影響して、日本への留学を決めました。語学留学や交換留学などと違い、1年のみではなく、4年間の大学生活そのものを日本で送るという選択。法政大学は、奨学金などを含め、留学生にとってよい大学だと感じているそうです。
家族の勧めで寮生活を
留学をするにあたり、寮に入ることを勧めてくれたのはお祖母様。意外なようですが、実はお父様やおば様(つまりお祖母様から見て息子や娘)もドイツやイギリスに留学経験があり「留学生にとっては、まず友だちを作ることが大切だし、一人暮らしは難しい」というお祖母様の言葉は、経験からの生きたアドバイスというわけです。日本への留学そのものは、ご両親はまったく反対がなかったそうですが、お祖母様はちょっとさみしく思われたようです。
おかげで寮では友だちもでき、楽しく過ごしています。「嬉しいことに韓国に興味を持ってくれる学生が多いですし、寮長や寮母さんもやさしくて、食事も出て安心して生活できます」とのこと。ただ、食事は辛いものがちょっと恋しくて、キムチなどを持参しているとか。最近では寮内に新しくゲストルームができたので、韓国から遊びに来てくれる友達に泊まってもらえるのを楽しみにしているそうです。
“寮で友達もでき、日本での生活にも慣れてきた。”
日本での就職を目指して
東京での生活にはだいぶ慣れてきたというダウォンさん。これからやってみたいことを聞いてみたところ「まだアルバイトをしたことがないんです。友だちのお兄さんが翻訳の仕事をしていて、それを引き継ぐことができそうです。あとは、カフェなどでも働いてみたいなと思っています」とのこと。大学の友だちとは違う日本の人々との接点が増えるアルバイトはいろいろな意味で勉強になりそうです。
卒業後は、いずれ韓国へ帰るかもしれませんが、まずは日本で仕事をしたいと思っているキムさん。留学経験をいかして、日本で活躍されることを期待します。
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